最初に言っておきます。
人売りIT企業は、「ブラック企業」です。
どんなに労働者に配慮すると言っても、給料面の待遇がそこそこによくても、中で行われていることは完全なる違法行為です。
評価制度も意味不明になりますし。
完全なる違法行為ではあったとしても、なぜか日本では労働者の立場が弱いため泣き寝入りをすることになります。
大体の場合、人売りIT企業は労働者を「正社員」として雇用し、それを客先常駐させます。
人売りIT企業に身を落とした私が、やはり人売りIT企業はクソだということを書いていきます。
こんな悲劇に見舞われないよう、ご注意ください。
・とりあえずIT業界に参入しやすい
・一応会社という庇護下におかれる
人売りIT企業がなくなってほしい理由
・面談という意味のわからないガチ違法行為
・企業が即戦力を求めるのが当たり前になっている
・中間搾取会社の存在
・常駐先ガチャにほとんど当たりは含まれていない
・勤務先がどこになるかわからない
・自社と現場のダブルスタンダード
人売りIT企業を見分けるポイント
まとめ
人売りIT企業のメリット
とりあえずIT業界に参入しやすい
人を売っているIT企業はその名の通り「人=モノ」として、利益を上げています。
そのため、人を売れば売るほど利益となるため、ある程度の熱意と問題にならない人間性があれば簡単に入社できます。
簡単に入社はできてもその後は運次第です。
「新しいサービスを開発したい!」といって入社しても、常駐先がコールセンターやテスターであることは往々にしてあります。
そして心が折れ、この業界を去る人もいます。
IT業界に行きたいという場合は、
あくまでも人売りIT企業は踏み台と考え、長居しないことが重要です。
一応会社という庇護下におかれる
とりあえず人売りIT企業に「正社員」として雇用されることが多いので、派遣先が決まらなくても給料は支払われます。
これが個人事業主と比べて安定していると言われる由縁です。
人売りIT企業がなくなってほしい理由
面談という意味のわからないガチ違法行為
派遣先を決めるときにはほとんどの場合、派遣先と「事前面談」をします。
他には「打ち合わせ」、「顔合わせ」、「職場見学」などと言われたりしますが、事実やっていることは「事前面接」であることに変わりありません(既に派遣先が決まっている場合を除く)。
この「事前面接」によって受かる、受からないが決まる場合は完全に違法行為です。
本来ならば派遣先は人員を選べません。
労働者が「事前面談」を望んでいない場合、派遣労働者の特定行為に該当するため法律で禁止されています。
また、労働者を指定した上で派遣先に向かわせることも、職業安定法44条で禁止されています。
人売りIT業界に勤めると、入社前に面接があり、派遣先を決めるときに何故か再度「面接」をしなければいけなくなるのです。
ハッキリ言って意味不明です。
派遣先と労働者個人が契約を結ぶのであればこのようなことも納得ができます。
しかし、実際には派遣先と契約を結ぶのは「人売りIT企業」となります。
本来は、契約を受けた「人売りIT企業」がその業務の遂行に必要な人員をアサインする。
派遣先はどのような人員が送られてくるかわからない。という状態が正しいのです。
一応正社員として雇われているにも関わらず、営業でもないのに外部に自分を売り込まなければいけないということになります。
結局自分を売り込むなら「個人事業主でいいじゃん。」と思います。
企業が即戦力を求めるのが当たり前になっている
いや、できれば即戦力がいいと言うのはわかります。当然です。
しかしこのような人売りIT企業がのさばると、買い手は人を選べるようになってしまいます。
「必須スキル:○○歴2年以上」などと書かれているのを見て、どう思うでしょうか?
この場合の「2年以上」は業務経験年数を言います。
個人的に勉強をしていて知識とスキルを身につけても、それは業務経験年数とは言われません。
つまり、業務経験年数は0と計算されます。
誰だって最初は初心者であることに変わりはありません。
それなのにも関わらず人売りIT企業が存在することにより、経験年数が長い人を採用することが当たり前となり、新しい芽が育たなくなるのです。
中間搾取(ピンハネ)会社の存在
特に中小の人売りIT企業の場合は1次請けとならないことが多く、1次請けと自分が所属している会社の間になぜか何社も挟まっていることが、かなりの頻度であります。
この間に挟まっている会社は何もしていないにも関わらず、中間マージンを搾取しています。
そのため1次請けは100万円で仕事を発注しているにも関わらず、中間マージンを取られた結果、自分の会社の利益は30万円になるようなこともあります。
労働者の賃金が上らない根本原因がこの中間搾取(ピンハネ)となります。
まぁ、人売りIT企業が労働者に還元するとも思えませんが・・・
労働者に契約金を教えないようなところは、やりたい放題できますからね。
また、中間に何社も挟まることにより契約内容が歪曲していく可能性もあります。
私は「テスター」と聞いて入ったにも関わらず、入った後で業務内容を聞いたら完全に開発だったことがあります。
これに関しては、開発をやりたかったので嬉しかったんですけどね。
常駐先ガチャにほとんど当たりは含まれていない
結局のところ、労働者のやりたいとマッチする常駐先なんてほとんどありません。
案件の中身を聞いて行ってみたいと思っても、経験年数で足を切られることもありますし、
入ってみたら想像していた業務内容とまったく違うということがかなりあります。
最悪の場合、大炎上中のプロジェクトに放り込まれることもあります。
そこで待っているのは「デスマーチ」です。
その客先から外に出たときに役に立たないようなスキルしか身に付けられない案件ももちろんハズレです。
少なくとも案件ガチャに含まれるものは、ハズレの場合がほとんどです。
募集要項に「技術者が関わりたいプロジェクトにアサインします」とか書かれていても、
すべて嘘ではありませんが、100%そうなるとは限りません。
人売りIT企業は自社内開発をやっていないところが多いので、ほとんどの場合は労働者を売却して初めて利益が生まれます。
時期やタイミングによっては技術者が関わりたいプロジェクトがそもそも出回っていない可能性があります。
社内待機の技術者はただのコストとなります。
そのため、人身売買IT企業は自社待機をさせるくらいなら技術者の望まぬ現場にアサインさせることになります。
また、労働者の意向は考慮しない現場都合の退場はままあるのに、
労働者都合で退場すると引き止められたりと本当にめんどくさい!
勝手に切ってくるのに、退場は認めたくないとか筋が通ってなさすぎるよ!
勤務先がどこになるかわからない
人売りIT企業は勤務先は客先常駐先となります。
そのため、勤務先がどこになるかがわかりません。
満員電車を避けるために都内は嫌だと思っていても、案件は都内にあることが多いので、勤務先は結局都内となったりします。
自社と現場のダブルスタンダード
ダブルスタンダード、略してダブスタ。異なる2つの指針が不公平に適用されること。
人売りITと言えば、そう客先常駐です。
場所によっても違ってきますが、契約は大体以下のような形です。
・時間:150~180時間
上記例だと150~180時間の勤務時間があれば、満額である50万円が支払われるということになります。
勤務時間は150時間未満だと単価からマイナスが生じ、180時間以上の場合は追加でお金がもらえることになります。
※この単価を受取るのは労働者ではなく、人売りITです。
つまり、150時間以上現場に居座れば問題ないのです。
例え1ヶ月の間に2日とか休んでも150時間を超えていれば満額が支払われることになります。
なのにも関わらず、休んだ場合は「有給を使え!」となります。
逆に営業日が少ない月、2月などに休んでもいないのに現場の定時の時間だけ働いた場合、勤務時間が150時間を超えない場合もあります。
そう、休んでいないのです。それでも言われるのは「有給を使え!」です
足りない契約時間を有給を使って補填しろと言ってきます。
自社と現場のハイブリッド仕様。
ハッキリと言って、意味不明としか言えません。
時間の超過分で儲けられるから「残業しまくれ」って所もあります。
それ、短い目で見れば利益に繋がるんですが、そうなると単価が落ちます。
そうして「残業を増やす→単価が下がる→更に残業させる」の無限ループ。
そう、円環の理ですね。
人売りIT企業を見分けるポイント
それでは、人売りIT企業を避けるためにどうすればいいのかを書きます。
大体は求人を見ればわかると思います。
・給与が「含む、みなし残業代」である
・社員数とオフィス規模が合っていない
・勤務先や就業時間に「プロジェクト先による」と記載がある。
大企業でオフィスを拠点を何個も持っていて、それぞれでやっていることが違うといった場合もありえますが、
中小の場合でこの記載があったらほぼ100%人売りIT企業だと思っていいでしょう。
・給与が「含む、みなし残業代」である
社員を派遣させる場合、就業時間は派遣先に準ずることになるため、残業計算がややこしくなります。
そのために「みなし残業制度」を使っているところが多くなります。
また、「みなし残業代」は「基本給」ではありません。
・社員数とオフィス規模が合っていない
社員が10人以上いるにも関わらず、10人も入れないようなオフィスである場合も人売りIT企業の可能性が高まります。
社員を派遣だけさせれば、広い部屋は必要ありませんからね。
・社員数・会社規模と比較して事業内容が多い、多岐に渡りすぎる。
企業のサイズによってできる範囲は結構限られてきます。
従業員が100名以下であるにも関わらず、何10個も事業内容を記載しているようなところは、人売りIT企業の可能性が高まります。
まとめ
とにかく人売りIT企業は早いところ滅されてほしいと思います。
少なくとも「IT企業」と名乗らないでほしい。
そうしたら、人売りITの罠にかかることも少なくなるのに。
「奴隷販売業」とかがピッタリなんじゃないですかね?
人売りIT企業に入り、客先で重宝されても年を取れば切られることもあります。
少なくとも業務経験年数は手に入るので、あくまでも人売りIT企業は踏み台と考え、脱出することを目指すことが大事です。
そんな私は、人売りIT企業に身を落としましたが、業務経験年数だけ手に入れたらすぐにでも脱出します。
以上。ありがとうございました!