皆様は「アファンタジア」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか?
アファンタジア・・・?
アファンタジアとは、視覚的なイメージを脳内で描くことができない、またはほとんど描くことができない人のことを意味するようです。
私自身、人の顔を思い浮かべることがほとんどできません。簡単な輪郭程度ならば頭の中で思い浮かべることもできるのですが、それを詳細に描いていこうとすると、イメージが頭の中からフッと霧散してしまいます。
長いこと一緒にいたはずの家族、友人、恋人ですら、顔というものを完璧に描くことができません。ただし、人の特徴というものは言語化して記憶しているので、見たらわかるし、相手に気づかれるよりも先に気がつくことも多いので、待ち合わせなどで困ったことはありません。
この、顔がまったく思い出せないことを恋人に伝えたら「酷い!」と言われたことがあります。確かに、他の人と話していても視覚的なイメージを描けている人が多いということもわかってはいました。
「リトル・マーメイド」のトップアニメーターのグレン・キーンさんも、このアファンタジアの症状が出ているらしく、とある研究によると50人に1人はこのアファンタジアの症状を持っているとされています。
さらにこのアファンタジアの原因は未だ謎のようです。
ただし、ご安心ください。このアファンタジアに関しては今のところ障害や病気の類ではないとされています。
また、視覚的なイメージを描けないのであればその逆の、脳内で視覚的イメージがクッキリと鮮明に描けるような人達もいて、そういった人はハイパーファンタジアであると言われています。
アファンタジアの特徴
基本的に視覚的なイメージを描くことができないアファンタジアは、物事をイメージではなく、言語として記憶することになります。そのため、言語化という観点ではアファンタジアの人は得意とするところです。
イメージではなく言語で説明するために、道理や道筋に従い結論を出したり、物事の説明をする能力である論理的思考能力が強い傾向があるとされています。
道を覚えるのはほとんどの場合、イメージだと思います。私は建物の名前などを記憶して道を覚えますが、イメージを描くことが苦手なので、道を覚えることに苦労することが多いようです。
また、新規デザインを考えることも苦手としています。デザインは完全にイメージの世界なので、新しいデザインを考え出すということは難しいのでしょう。
私も、学生の頃の美術の授業で絵を描けと言われても何も描けなかったことがあります。目に映ったものを組み合わせて絵を描くことはできましたが、それ以上の"何か"を描けたという記憶はまったくありません。
仕事でパワーポイントを使うことも多いのですが、このパワーポイントも苦手です。過去のものを切り貼りすることなら可能ですが、自分で1から作れと言われたら、ただの拷問と化します。
まとめると以下のようになるようです。
(逆に言うとイメージで描くことが不得意)
・論理的思考が強い
・道などを覚えることが難しい
・新規デザインなどを考えることが苦手
最後に
私がこの「アファンタジア」という言葉を知って感じた感情は、安堵です。
少なくとも病気や障害の類ではないとわかったし、同じような人もいるということが安心感にもなりました。
これからも視覚的イメージを描くことが苦手な自分とうまく付き合っていきたいと思うしだいです。
以上。ありがとうございました!